ビデオ通話 録画|主要4サービスの仕様比較と録画できない時の確認ポイント
主要なビデオ通話サービスの録画仕様を2026年11月時点の公式情報で比較し、録画できないときの確認ポイント、同意の取り方、内蔵機能が向かないケースまでを整理した実務ガイド。
ビデオ通話の録画、結局どうやるのか
ビデオ通話を録画する方法は、大きく分けて2つあります。通話サービス自体に備わっている録画機能を使うか、OSや外部アプリで画面を録画するかです。前者は会議ツールとしての設計が前提にあるため安定していますが、「パソコンのみ」「主催者の権限が必要」「保存先がクラウドに固定される」といった制約がつきまといます。後者は自由度が高い代わりに、音声の取りこぼしや権限設定など、自分の側で準備しなければならない点が増えます。この記事では、主要サービスの録画仕様を2026年11月2日時点の情報で整理したうえで、用途別の選び方と、録画前に必ず確認したい実務的なポイントをまとめます。
主要サービスの録画機能は何が違うのか
まず押さえておきたいのは、どのサービスも「誰でも、どこからでも、自由に録画できる」わけではないという点です。各社の公式サポート情報をもとに整理すると、違いは次のようになります。
| サービス | 録画できる端末 | 保存先 | 主な制約 |
|---|---|---|---|
| Google Meet | パソコンのみ | 主催者のGoogleドライブ「Meet Recordings」 | 合計8時間で自動停止。macOS Sequoiaでは初回にChromeの画面アクセス許可が必要 |
| Microsoft Teams | 会議の開催者・組織内ユーザー | 開催者のOneDrive for BusinessまたはSharePoint | 同時に録画できるのは1人だけ。開始時は全参加者に通知。外部組織・ゲスト・匿名ユーザーは開始不可 |
| DingTalk | PC版・モバイル版 | PC版はクラウドまたはローカルを選択、モバイル版はクラウドのみ | 保存先の選択肢がPC版に限られる |
| LINE | バージョン26.16.0の1対1通話 | サービス側の仕様に準拠 | 「LINEラボ」での段階提供。相手に知られずに録音・録画することはできない |
ここで注目したいのは、**Teamsの録画が「会議の見た目をそのまま記録するものではない」**という点です。Microsoftのサポート情報によれば、4人以上のビデオストリームやホワイトボード、共有メモなどはキャプチャされません。大人数の会議を後から見返したい場合、録画ファイルだけでは情報が欠ける可能性があります。
一方、LINEの「通話レコーディング」は2026年10月27日に発表された比較的新しい機能です。1対1通話が対象で、音声通話では録音と文字起こし、ビデオ通話では録画ができます。ただし文字起こしは日本語の音声通話のみで、ビデオ通話では行われません。ラボ期間中は全ユーザーが無料で、終了後は「LYPプレミアム」会員特典として今冬以降に提供予定とされています。
録画が「できない」と言われる前に確認したい3つの条件
「録画ボタンが見当たらない」というトラブルの多くは、機能の有無ではなく権限と環境の問題です。次の3点を順に確認してください。
- 端末の種類 — Google Meetの録画はパソコンのみに対応しています。スマートフォンやタブレットから会議に参加している場合、そもそも録画を開始できません。
- アカウントの立場 — Teamsでは、外部組織のユーザー、ゲスト、匿名ユーザーは録画を開始できません。社外の相手が主催する会議で「録画しておいて」と頼まれても、権限がなければ実行できないことになります。
- OS側の許可 — macOS SequoiaでGoogle Meetの録画を使う場合、初回にChromeへ画面アクセスを許可する操作が必要です。この許可を飛ばすと、録画を開始しても正しく記録されない可能性があります。
サービス内蔵の録画が向かないケース
内蔵機能は便利ですが、すべての用途をカバーできるわけではありません。たとえば次のような場面です。
- 相手がゲスト参加で、自分が主催者ではない — Teamsでは録画を開始できません。
- 会議中のホワイトボードや共有メモまで残したい — Teamsの録画ではキャプチャされない要素があります。
- 8時間を超える長時間の通話 — Google Meetでは合計8時間で自動停止します。
- アカウントを持たない相手との短い通話 — そもそも録画機能の対象外であることがあります。
こうしたケースでは、OS標準の画面収録機能や外部のキャプチャツールを併用することになります。ただし、後述する同意の問題は内蔵機能と同様に発生します。
録画の前に必ず決めておくべきこと
技術的な手順より先に決めておきたいのが、参加者への告知と同意です。LINEの通話レコーディングは「相手に知られずに録音・録画することはできない仕組み」と明言されています。これは親切な設計であると同時に、録画という行為が相手の了解を前提とするものであることを示しています。
Teamsが録画開始時に全参加者へ通知するのも同じ考え方です。会議の冒頭で「記録用に録画します」と口頭で伝えておけば、途中で通知が出ても不自然な中断が起きません。録画ファイルの共有範囲や保存期間も、このタイミングで決めておくと後々のトラブルを避けられます。
録画が不要な場面もある
すべての通話を録画すればよいわけではありません。議事録が目的なら、録画を残すより要点をメモするほうが実用的なこともあります。機密性の高い相談や人事関連の面談など、記録そのものがリスクになる場面では、あえて録画しない判断も必要です。
また、録画したファイルは容量を圧迫します。Google Meetの録画は主催者のGoogleドライブに保存されるため、ストレージ残量にも注意が必要です。
録画機能を持たないツールを使う場合
普段使っているツールに録画機能がない、あるいは録画の権限が自分にない場合、画面収録アプリを別途立ち上げることになります。この方法はツールを問わず使えますが、準備と後片付けの手間がかかります。
インストール不要でブラウザだけで完結する会議ツールの例としてはmeet44があります。1クリックでルームを作成してリンクを共有でき、音声・ビデオ・画面共有・チャット・ファイル送信(最大2GB)を20人まで利用できます。通信は暗号化され、参加者のうちホスト役のブラウザを経由する仕組みのため、サーバーを介さない点と、ホストが通信内容を確認できる点が特徴です。録画機能そのものは提供していないため、記録を残したい場合はOS側の画面収録と組み合わせることになります。
どの方法を選ぶにしても、**「誰が録画し、どこに保存し、誰と共有するか」**を先に決めておくことが、結果的にいちばん手戻りの少ない進め方になります。